このブログでも1カ月前に紹介した無人運転については、その後IT mediaビジネスオンラインで記事にもさせていただきましたが、記事公開前後に新たな動きが複数あったので、補足の意味を込めて取り上げることにします。

まず先月末、国土交通省が「中山間地域における道の駅等を拠点とした自動運転サービス」について、2017年度の実証実験計画(案)を発表しました。2月24日から3月7日まで応募を行なっていた実験車両協力者については、DeNA、先進モビリティ、ヤマハ発動機、アイサンテクノロジーの4社が選ばれています。このうちDeNAは米国SAEの自動運転レベル分けで無人運転となるレベル4のみ、他の3社はレベル4とドライバーが運転主体となるレベル2を併用するそうです。

RobosotShuttle-Senboku
イージーマイルのウェブサイト=http://easymile.com
IT mediaの記事=http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1704/12/news012.html
 
続いて今週、今度は警察庁が、無人運転(警察庁では遠隔型自動運転システムと称しています)の実証実験について、道路使用許可の審査基準を満たせば公道での実験を許可すると明らかにしました。システムのオペレーターを道路交通法上のドライバーとみなし、走行時の状況把握や緊急時の車両停止などを求め、事故の際はオペレーターやシステム開発者などが責任を追うことを考えています。警察庁ではこの件について5月7日までパブリックコメントを募集しています。
 
一昨年までは話題にも上らなかったのに、最近はテレビのニュースでも無人運転の4文字を見るようになりました。ここまで我が国で急に注目されてきた理由として、過疎化や高齢化で地方の移動が厳しい状況に置かれていることが関係しているでしょう。これは住民のみならず移動事業者にも言えることです。以前バスの事業者の方から、支出の7割は人件費と教えられたことがありますし、タクシーやトラックと同じように運転士の高齢化も進んでいます。

001178887
国土交通省の資料=http://www.mlit.go.jp/common/001178887.pdf
 
欧米ではコンパクトシティを推し進め、路面電車などの公共交通を充実させるという解決法もありますが、無人運転もまた欧州のCityMobil2というプログラムから生まれた乗り物であることは以前も書いたとおりです。既存の公共交通では移動の問題を完全に解決できないから、無人運転が誕生したと解釈すべきでしょう。さらに農耕民族が祖先で八百万の神という考え方を持つ国民が多い日本は、コンパクトシティの形成が難しい民族ではないかとも思っています。

政府では東京五輪・パラリンピックが行われる2020年に無人運転を実用化するという目標を掲げています。ここへきて国土交通省に加えて警察庁が動き出したことで、目標達成の可能性は高まったと感じています。過疎地の高齢者をはじめ、すべての人に安全快適な移動を提供するために、早めの実用化を望みたいところです。

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