東京のタクシーが少しずつ新型に切り替わりつつあります。昨年10月、東京モーターショー開催直前に発表されたトヨタ自動車「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」が走りはじめているからです。トヨタでは2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックで国内外の観光客を輸送することも考慮しているそうで、2020年に1万台の普及を目指しているそうです。

今回に限らず、日本のタクシー改革は東京主導で行われています。以前のブログでこの点に懸念を呈した内容を書きましたが、今回は読売新聞のウェブサイト(YOMIURI ONLINE)でJPN TAXIに関する記事を執筆したこともあり、あらためて最新タクシー事情を取り上げました。

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YOMIURI ONLINEの記事=http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180111-OYT8T50010.html?from=ytop_os1 

タクシーはあまり利用しないのですが、JPN TAXIは記事を書くためもあり乗ることにしました。平らな床と大きく開くスライドドアのおかげで乗り降りはしやすく、大きな窓のおかげで見晴らしも良好でした。シートはセダンのような着座姿勢で、直立気味に座るほうが乗り降りが楽だと思いましたが、静かさや乗り心地は現行型となるトヨタ「コンフォート」より上でした。

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*運転手さんの了解を得て撮影しています

シートの前には大きなディスプレイがあり、以前のブログで触れた事前運賃支払サービス「ジャパン・タクシー・ウォレット」のボタンも用意していました。さらにJPN TAXIはコネクテッド機能も充実しており、渋滞や工事、天候などの情報が逐一ビッグデータに送られます。これによりスムーズな車両運行が期待できます。タクシー呼び出しアプリとの連動で需要に応じた配車も可能となるでしょう。

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コネクテッド関連の取り組みからは、Uber(ウーバー)に代表されるライドシェアへの対抗心を感じます。一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連)は以前から、ライドシェアを「危険な白タク」と見なして対抗姿勢を取ってきており、ウェブサイトで大々的にメッセージを掲げていたからです。

しかし最近、違う種類の白タクが問題となりつつあります。中国人をはじめとする外国人旅行者を対象とするワンボックスタイプの車両です。利用者はスマートフォンのアプリなどで自国の旅行会社に手配し、その会社が日本の運転手に連絡することで輸送を行なっているようです。遠隔操作型ライドシェアと言えるかもしれません。

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この新種の白タクについては、警察による取り締まりは行われているようですが、全タク連からのメッセージはUberのときほど明確ではなく、ウェブサイトにも関連する文言が見当たりません。想定外のライドシェアが登場して対応に苦慮しているのか、それ以外の理由があるのか詳細は不明です。

これだけ世界中でライドシェアというサービスが一般的になり、日進月歩で進化を続ける中で、執拗に否定し続ける現状は無理があると感じています。ただし日本は東京のような大都市と地方の過疎地域とで極端に交通事情が異なります。以前も書きましたが、ライドシェアは交通事情が貧弱な地域の足として活用してほしいというのが個人的な考えです。

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ただし新種の白タクについては最後の写真のように、交差点のすぐ近くで駐車を続けるなど、明らかに交通ルールを無視した車両が散見されるのも事実であり、この面の取り締まりは厳重に行うべきだと思っています。