今週は大型台風が四国と関西に上陸したあと、北海道を震度7の大地震が襲い、ともに多大な被害を出しました。亡くなった方のご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方が1日も早く元の生活に戻ることをお祈りします。

このような場面で必要とされるモビリティは何か。西日本豪雨のあと、国内最大の消防車製造会社モリタが開発した小型オフロード消防車を取材し、工場内で試乗もしました。その模様は自動車専門サイト「オートックワン」で紹介していますが、車両の内容のみならず、誕生の背景からして革新的であり、ブログでも取り上げることにします。

走り1M
モリタホールディングスのウェブサイト = http://www.morita119.com

まず注目したいのは、2年前の熊本地震の消防関係者の声がきっかけだったことです。現場を熟知した会社ならではの判断です。しかもその声に応えるべく、多くの車種を検討した結果、あえて国内で販売していない車両をベースに選び、公道走行用ナンバー取得に挑戦しました。その過程では、社会貢献という状況を理解し、国土交通省や車両製造元の川崎重工業がバックアップしました。

IMG_1127

一連のストーリーは2月に当ブログで紹介した、石川県輪島市を走る電動カートに似ています。あちらも従来は許されなかったナンバー取得を、輪島商工会議所の陣頭指揮のもと、関係省庁や車両製造元のヤマハ発動機のバックアップで実現し、まちなか移動に展開していました。

IMG_1079
オートックワンの記事 = https://autoc-one.jp/workcar/5002666/

どちらもレジャー用途でのナンバー取得は難しいでしょう。日本はこうした分野に厳しく対処する国であると思っています。しかし社会貢献という名目であれば、製造会社ともども実現に向けて柔軟に取り組む姿勢があることを、2つの実例は示しています。

IMG_1099

もうひとつ特筆したいのは、車体後部のユニットを目的に合わせて交換することです。モビリティに限らず、日本のものづくりは完璧を求めがちな傾向があります。消防車でもできるだけ多くの装備を搭載した車両が良いと考える人がいるかもしれません。しかしそれは車両の大型化やコストアップにつながります。 小型化にこだわるためにユニット交換という手段を編み出した発想に感心しました。

消防車は自治体などの予算によって採用が決まるそうで、本格導入は来年になるとのことですが、今回の災害で威力を発揮するモビリティのひとつであることは間違いなく、早期の配備を期待します。