前回の富山と順序が逆になりましたが、今回は2週間前に特別講座のために伺った浜松について感じたことを書きます。特別講座の会場は静岡文化芸術大学。浜松駅から1.2kmほどの場所なので、前回訪れたときは徒歩で向かいましたが、今回は路線バスを使い、帰りは大学の先生方と歩いて駅を目指しました。

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そのときに気付いたのは、歩道の広さでした。浜松市は以前からユニバーサルデザインに注力しており、大学周辺は2000年の開学に先駆けて区画整理事業が行われたためもありますが、車道に対して歩道が広く取ってあり、土地勘がない自分のような人間でも安心して歩くことができました。

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今回の特別講座では隣の磐田市に本社があるヤマハ発動機デザイン本部長の長屋明浩氏に同席していただきました。また浜松市に本拠を置くスズキの方々にも参加していただきました。この2社は、先月から今月にかけて開催された第46回東京モーターショーで、ともに歩道領域の電動パーソナルモビリティを展示したことでも共通しています。

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新しいモビリティを導入するためには、一定条件での実証実験が必要です。もちろんその後、本格的な導入につなげていくことが大切ではありますが、車両の製造企業が地元にあり、ふさわしい道路もある浜松は、歩道領域の電動パーソナルモビリティの実証実験を進めるのに最適なフィールドではないかと思います。

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この種のモビリティは個人所有のほか、たとえば東京や名古屋から静岡文化芸術大学に行きたいが足腰が弱く歩く自信がないという人などのために、シェアリングの可能性も考えられます。幸いにして浜松市などで鉄道やバスを運行している遠州鉄道は、小田急電鉄が今秋サービス開始したMaaSアプリ「EMot」を導入しました。これのサービス範囲をパーソナルモビリティにも広げれば、浜松市内での行動範囲がさらに広がることでしょう。

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もちろんこれは大手メーカーに限った話ではありません。浜松市は第二次世界大戦直後、多くの二輪車メーカーが誕生したことから日本のモータウンと言われています。現在も関連企業が多く存在しており、技術力を生かして車いすの製造などを行っています。スモール&スローなモビリティに注目が集まる今だからこそ、豊富なものづくり経験を持ち、走らせる場にも恵まれた浜松で、普及に向け先陣を切ってほしいと、久々にこの街を訪れて感じました。