昨年7月に導入された、新しい車両のカテゴリーである特定小型原付(原動機付自転車)。主流は今も電動キックボードですが、四輪の車両もいくつか提案が出てきています。昨年秋のジャパンモビリティショーで、スズキが「スズライド」「スズカーゴ」を参考出展したことはこのブログでも報告していますが、自動車メーカー以外でも開発を進めているところがいくつかあります。
そのひとつが、全国でシェアサイクルを展開するOpenStreetが新たに導入した自転車タイプの特定小型原付を提供している和歌山市のglafitです。自転車タイプの車両については以前ブログで記事とともに紹介していますが、同社では続いてアイシンと共同開発した4輪の特定小型原付を発表。いくつかの地域で実証実験を始めています。私も東京都内で行われた実証実験に参加し、「東洋経済オンライン」で記事にまとめました。
アイシンと共同開発した理由、試乗の感想などは記事をご覧いただければと思いますが、会場でglafit代表取締役CEOの鳴海禎造氏と話をする中でもっとも印象に残っているのは、同社が国に提出するなど、カテゴリーの創設に主体的に関わり、そこに電動キックボードのシェアリング事業者などが加わって、特定小型原付の施行に結びついたということです。
カテゴリー創設の理由としては、50ccエンジンの一般原付が排出ガス規制の関係で存続が難しくなり、超小型モビリティは前に書いたようにカテゴリー自体の存続が危ぶまれるような状況で、高齢者などが自由に移動できるパーソナルモビリティの必要性を感じたとのことです。いずれにしても、電動キックボード事業者による政治家へのロビー活動で実現したという一部の人の主張は誤りということになります。
これ以外にも4輪の特定小型原付はあります。70年以上にわたり自動車部品などの製造を手がける群馬県伊勢崎市の山田製作所が開発した「Lactivo(ラクティボ)」です。すでに地元の群馬県などで試乗会を何度か開催しており、今年の夏に発売予定と告知されています。シンプルな成り立ちで、車両重量を41kgに抑えているなど、glafitの車両とは対照的な成り立ちで、個性の表現が可能なカテゴリーであることを教えられます。
Lactivoのオフィシャルサイトはこちら
ここまで見てくると、同じ特定小型原付でも2輪と4輪では、想定ユーザーがまったく違うことがわかります。それは両社が、東京より高齢化率の高い地方都市の企業であることからも想像できます。現にglafitでは鳴海氏自身が高齢者向けと話しており、操作系についてはご両親などの意見も参考にしたとのことです。Lactivoについてもオフィシャルサイトに「移動手段の課題解決」という言葉があり、高齢者も想定していることは間違いないでしょう。
LUUPのニュースリリースはこちら
電動キックボードシェアリングの代表格であるLUUPでも、2輪ではあるものの着座型・カゴ付きの「電動シートボード」を今年の冬から展開していくとしています。以前同社代表取締役社長兼CEOの岡井大輝氏に話を聞いた際には、安全性の高い3輪や4輪も導入していきたいと話していました。最初に電動キックボードが普及したために違うイメージがついてしまいましたが、これから4輪タイプがいくつか登場してくることで、特定小型原付の本来の意義を理解する人が増えていくのではないかと期待しています。
そのひとつが、全国でシェアサイクルを展開するOpenStreetが新たに導入した自転車タイプの特定小型原付を提供している和歌山市のglafitです。自転車タイプの車両については以前ブログで記事とともに紹介していますが、同社では続いてアイシンと共同開発した4輪の特定小型原付を発表。いくつかの地域で実証実験を始めています。私も東京都内で行われた実証実験に参加し、「東洋経済オンライン」で記事にまとめました。
アイシンと共同開発した理由、試乗の感想などは記事をご覧いただければと思いますが、会場でglafit代表取締役CEOの鳴海禎造氏と話をする中でもっとも印象に残っているのは、同社が国に提出するなど、カテゴリーの創設に主体的に関わり、そこに電動キックボードのシェアリング事業者などが加わって、特定小型原付の施行に結びついたということです。
カテゴリー創設の理由としては、50ccエンジンの一般原付が排出ガス規制の関係で存続が難しくなり、超小型モビリティは前に書いたようにカテゴリー自体の存続が危ぶまれるような状況で、高齢者などが自由に移動できるパーソナルモビリティの必要性を感じたとのことです。いずれにしても、電動キックボード事業者による政治家へのロビー活動で実現したという一部の人の主張は誤りということになります。
これ以外にも4輪の特定小型原付はあります。70年以上にわたり自動車部品などの製造を手がける群馬県伊勢崎市の山田製作所が開発した「Lactivo(ラクティボ)」です。すでに地元の群馬県などで試乗会を何度か開催しており、今年の夏に発売予定と告知されています。シンプルな成り立ちで、車両重量を41kgに抑えているなど、glafitの車両とは対照的な成り立ちで、個性の表現が可能なカテゴリーであることを教えられます。
Lactivoのオフィシャルサイトはこちら
ここまで見てくると、同じ特定小型原付でも2輪と4輪では、想定ユーザーがまったく違うことがわかります。それは両社が、東京より高齢化率の高い地方都市の企業であることからも想像できます。現にglafitでは鳴海氏自身が高齢者向けと話しており、操作系についてはご両親などの意見も参考にしたとのことです。Lactivoについてもオフィシャルサイトに「移動手段の課題解決」という言葉があり、高齢者も想定していることは間違いないでしょう。
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電動キックボードシェアリングの代表格であるLUUPでも、2輪ではあるものの着座型・カゴ付きの「電動シートボード」を今年の冬から展開していくとしています。以前同社代表取締役社長兼CEOの岡井大輝氏に話を聞いた際には、安全性の高い3輪や4輪も導入していきたいと話していました。最初に電動キックボードが普及したために違うイメージがついてしまいましたが、これから4輪タイプがいくつか登場してくることで、特定小型原付の本来の意義を理解する人が増えていくのではないかと期待しています。