先週取り上げたエッセンシャルワーカーの中で、私たちの生活に近い場所にいるのが物流関係者です。外出自粛という状況の中、インターネットショッピングを利用する人が大幅に増えていることに加え、レストランが作った料理を配達してもらう人が多くなっているからです。その一部を担う宅配バイクについては前回紹介したので、今回はウーバーイーツ(Uber Eats)について触れます。
こちらについてはファッション系メディア「FORZA STYLE」で記事を書かせていただきましたが、そこでも触れたように、昨年末時点では10都市展開にすぎなかった我が国のウーバーイーツは、現在は倍の20都市になっています。これだけでもニーズが急増していることが分かります。そういえば昨年まではひんぱんにポストに入っていたチラシを、最近は見なくなりました。宣伝の必要がないほど需要が伸びているのかもしれません。
さらにウーバーイーツでは、3月には中小規模のレストランパートナーに対して支援を始めるとともに、いわゆる「置き配」の選択を可能とし、感染が確認された配達パートナーには最大で14日間の経済的なサポートを実施。4月にはレストラン支援や利用促進を目的として神戸市および東京都渋谷区と提携を結ぶと、配達パートナーへのマスクの配布も始めるなど、さまざまな対策を実施してもいます。
今週、ここにタクシーが加わることになりました。これまで一部のタクシーでは「救援事業」という名目で買い物代行などを担当していましたが、4月に入ると利用率が前年比で50%以下になる地域が出るなど、経営基盤を揺るがす事態になっていることもあり、国土交通省は4月21日、当面5月13日までという期間限定で、タクシーを使った料理の配送を認めることにしたのです。
今回適用した法律は、自家用自動車が有償で運送できる場合を定めた道路運送法78条の3号「公共の福祉を確保するためやむをえない場合」を適用しています。同じ78条の2号は、日本で初めて地域交通にウーバーのアプリを使った京丹後市の「ささえ合い交通」も用いた「自家用有償旅客運送」です。ウーバーをはじめとするライドシェアを「危険な白タク」と呼び導入に反発してきた日本のタクシー業界が、同じ法律を使ってウーバーイーツと同じ業界に参入するわけで、背に腹はかえられない状況であることが窺えます。
ただ東京のような大都市では、すでにウーバーイーツが普及しているうえに、細い路地やビルの地下などにあるレストランも多く、路上駐車が渋滞などを引き起こすことも考えられ、タクシーによるフードデリバリーは不向きだと考えます。むしろ鉄道やバスが貧弱な地方で活躍してもらうほうが、フードデリバリー以外の多くのサービスを提供できる可能性があるので有意義ではないでしょうか。
自転車でウーバーイーツの配達パートナーとなっている人にもお伝えしたいことがあります。5年前の兵庫県を皮切りに、日本でも自治体ごとに自転車保険の義務化が進んでいることです。東京都では今月から全域で義務となりました。自転車保険は自治体で用意するもの、生命保険の特約、自動車保険の特約などさまざまなタイプがあります。配達パートナーで保険に入っていない人は、すぐに加入してください。
個人的には、フードデリバリーは多くの人に利用してほしいという気持ちを持っています。なによりも個性的なレストランに魅力的な料理を提供し続けてほしいですし、外出自粛という中でプロの料理人の味を楽しむのはストレス解消のひとつになるからです。だからこそウーバーとタクシーが以前のような敵対関係になるのではなく、お互いの得意分野を生かし、作る人と食べる人をつなげていってほしいと願っています。
こちらについてはファッション系メディア「FORZA STYLE」で記事を書かせていただきましたが、そこでも触れたように、昨年末時点では10都市展開にすぎなかった我が国のウーバーイーツは、現在は倍の20都市になっています。これだけでもニーズが急増していることが分かります。そういえば昨年まではひんぱんにポストに入っていたチラシを、最近は見なくなりました。宣伝の必要がないほど需要が伸びているのかもしれません。
さらにウーバーイーツでは、3月には中小規模のレストランパートナーに対して支援を始めるとともに、いわゆる「置き配」の選択を可能とし、感染が確認された配達パートナーには最大で14日間の経済的なサポートを実施。4月にはレストラン支援や利用促進を目的として神戸市および東京都渋谷区と提携を結ぶと、配達パートナーへのマスクの配布も始めるなど、さまざまな対策を実施してもいます。
今週、ここにタクシーが加わることになりました。これまで一部のタクシーでは「救援事業」という名目で買い物代行などを担当していましたが、4月に入ると利用率が前年比で50%以下になる地域が出るなど、経営基盤を揺るがす事態になっていることもあり、国土交通省は4月21日、当面5月13日までという期間限定で、タクシーを使った料理の配送を認めることにしたのです。
今回適用した法律は、自家用自動車が有償で運送できる場合を定めた道路運送法78条の3号「公共の福祉を確保するためやむをえない場合」を適用しています。同じ78条の2号は、日本で初めて地域交通にウーバーのアプリを使った京丹後市の「ささえ合い交通」も用いた「自家用有償旅客運送」です。ウーバーをはじめとするライドシェアを「危険な白タク」と呼び導入に反発してきた日本のタクシー業界が、同じ法律を使ってウーバーイーツと同じ業界に参入するわけで、背に腹はかえられない状況であることが窺えます。
ただ東京のような大都市では、すでにウーバーイーツが普及しているうえに、細い路地やビルの地下などにあるレストランも多く、路上駐車が渋滞などを引き起こすことも考えられ、タクシーによるフードデリバリーは不向きだと考えます。むしろ鉄道やバスが貧弱な地方で活躍してもらうほうが、フードデリバリー以外の多くのサービスを提供できる可能性があるので有意義ではないでしょうか。
自転車でウーバーイーツの配達パートナーとなっている人にもお伝えしたいことがあります。5年前の兵庫県を皮切りに、日本でも自治体ごとに自転車保険の義務化が進んでいることです。東京都では今月から全域で義務となりました。自転車保険は自治体で用意するもの、生命保険の特約、自動車保険の特約などさまざまなタイプがあります。配達パートナーで保険に入っていない人は、すぐに加入してください。
個人的には、フードデリバリーは多くの人に利用してほしいという気持ちを持っています。なによりも個性的なレストランに魅力的な料理を提供し続けてほしいですし、外出自粛という中でプロの料理人の味を楽しむのはストレス解消のひとつになるからです。だからこそウーバーとタクシーが以前のような敵対関係になるのではなく、お互いの得意分野を生かし、作る人と食べる人をつなげていってほしいと願っています。