新型コロナウイルス感染症の流行と、その影響で普及したテレワークやオンライン授業など新しい生活様式の中で、公共交通が大きな打撃を受けていることは、このブログでも何度か触れてきました。しかし交通事業者の側も、こうした社会変化に対応して、さまざまな対策を講じています。今回はその中から自分も利用したことがある、2つのサービスを取り上げます。
ひとつは駅や空港に設置が広まっている個室ブースです。かつて日本中各所で目にした公衆電話ボックスぐらいの大きさのブースが設置されており、中で仕事ができるというものです。中には机と椅子、デュスプレイ、電源コンセントなどが備わっており、パスワード付きのWi-Fiも用意されています。これなら出先でオンライン会議に出ることも可能で、私も実際にそういう用途で利用しました。
カフェなどでも無料Wi-Fiサービスは用意しているので、メールチェックや資料作成などはできますが、オンライン会議は無理でしょう。しかも公衆無料Wi-Fiは、モビリティに当てはめれば道路同様、容量が限られているので、多くの人が接続すると渋滞のような状況になります。その点個室ブースは専用Wi-Fiなので、スムーズに仕事をこなすことができます。
自動車を駐車場に止めて同様の作業をする人もいるようです。しかし駐車場は自動車を止めておく場所であり、エンジンをかけっぱなしにしての作業は周囲の人々の迷惑になります。また多くの場所はWi-Fiが用意されていないばかりか、地下駐車場では携帯電話の電波さえ届かないところもあります。そもそも駐車場は車両だけを置く場所なのですから当然でしょう。
もうひとつは新幹線などに用意されているオフィス車両です。こちらは編成のうちの1両を充てたもので、中で電話やオンライン会議などをしてもいいという環境になっています。バスや航空機のように、すべての客室がつながっている乗り物では難しい対策であり、鉄道以外では船舶ぐらいしかできないサービスではないかと思っています。
似たようなサービスとして、東海道新幹線では大型連休や夏休み期間限定で、子供連れ専用車両が用意されました。こちらは赤ちゃんの泣き声などが周囲に迷惑と考える家族連れに向けたものです。オフィス車両とは必要となる日が正反対に近いので、同じ車両を使い分けることもできそうです。
個人的にはほとんどすべての人が、赤ちゃんのときには泣いていたはずなので、特別扱いはしなくてもいいと考えています。しかしながら日本は少し前まで、ベビーカーを畳まずに乗せることにも批判があった多様化後進国なので、即座に欧米レベルに持っていこうとするとかえって混乱を招くはずであり、まずはこうした特別車両を作って理解を深めていくというプロセスが必要だと思っています。
それとともに以前も提案した、新幹線などに個室を用意してほしいという気持ちが、こうした事例を見てさらに強くなりつつあります。自分だけの空間を持つことはコロナ禍で重視されている点であり、基本は乗合交通でありながら状況に応じて個室を選択できるようになれば、公共交通のイメージを向上させることにつながるのではないでしょうか。
ひとつは駅や空港に設置が広まっている個室ブースです。かつて日本中各所で目にした公衆電話ボックスぐらいの大きさのブースが設置されており、中で仕事ができるというものです。中には机と椅子、デュスプレイ、電源コンセントなどが備わっており、パスワード付きのWi-Fiも用意されています。これなら出先でオンライン会議に出ることも可能で、私も実際にそういう用途で利用しました。
カフェなどでも無料Wi-Fiサービスは用意しているので、メールチェックや資料作成などはできますが、オンライン会議は無理でしょう。しかも公衆無料Wi-Fiは、モビリティに当てはめれば道路同様、容量が限られているので、多くの人が接続すると渋滞のような状況になります。その点個室ブースは専用Wi-Fiなので、スムーズに仕事をこなすことができます。
自動車を駐車場に止めて同様の作業をする人もいるようです。しかし駐車場は自動車を止めておく場所であり、エンジンをかけっぱなしにしての作業は周囲の人々の迷惑になります。また多くの場所はWi-Fiが用意されていないばかりか、地下駐車場では携帯電話の電波さえ届かないところもあります。そもそも駐車場は車両だけを置く場所なのですから当然でしょう。
もうひとつは新幹線などに用意されているオフィス車両です。こちらは編成のうちの1両を充てたもので、中で電話やオンライン会議などをしてもいいという環境になっています。バスや航空機のように、すべての客室がつながっている乗り物では難しい対策であり、鉄道以外では船舶ぐらいしかできないサービスではないかと思っています。
似たようなサービスとして、東海道新幹線では大型連休や夏休み期間限定で、子供連れ専用車両が用意されました。こちらは赤ちゃんの泣き声などが周囲に迷惑と考える家族連れに向けたものです。オフィス車両とは必要となる日が正反対に近いので、同じ車両を使い分けることもできそうです。
個人的にはほとんどすべての人が、赤ちゃんのときには泣いていたはずなので、特別扱いはしなくてもいいと考えています。しかしながら日本は少し前まで、ベビーカーを畳まずに乗せることにも批判があった多様化後進国なので、即座に欧米レベルに持っていこうとするとかえって混乱を招くはずであり、まずはこうした特別車両を作って理解を深めていくというプロセスが必要だと思っています。
それとともに以前も提案した、新幹線などに個室を用意してほしいという気持ちが、こうした事例を見てさらに強くなりつつあります。自分だけの空間を持つことはコロナ禍で重視されている点であり、基本は乗合交通でありながら状況に応じて個室を選択できるようになれば、公共交通のイメージを向上させることにつながるのではないでしょうか。