今月初めにこのブログで告知したように、先週土曜日、茨城県つくば市で、ヤマハ発動機とつくば3Eフォーラムの共催による「ひとまちラボつくば」が開催されました。当日会場に足を運んでいただいた皆様、運営関係者の方々には、この場を借りてお礼を申し上げます。私もトークセッションに出つつ、当日用意された電動化車両に触れたり、専門家の方々と意見交換をしたりと、充実した時間を過ごしました。
車両については、ヤマハの4輪電動自転車プロトタイプ、日本製と欧州製のカーゴバイク、欧州製自転車タクシーがありました。2種類のカーゴバイクは以前東京都世田谷区でのイベントで乗ったので、今回は自転車タクシーの運転と同乗、そして特別にヤマハのプロトタイプを試すことができました。すべて電動アシストがついており、ヤマハのプロトタイプはフル電動への切り替えも可能ということで、大柄な車体ながら楽に走らせることができました。
ところでこれらの自転車を見て、日本の公道は走れないのではないかと思った人がいるかもしれません。おそらくその方は、日本独自の規格である「普通自転車」を、公道を走れる自転車のことだと考えている可能性があります。警視庁のウェブサイトによれば、自転車は荷車や馬車などと同じ軽車両のひとつで、普通自転車とは車体の長さが190cm以内、幅が60cm以内、4輪以下であることなど内閣府令で定める基準に適合する自転車のことと書いてあります。
警視庁「自転車の交通ルール」ウェブサイトはこちら
つまり軽車両>自転車>普通自転車で、すべて公道の走行は可能です。カーゴバイクでも、今回用意された日本製「STREEK(ストリーク)」や、以前ブログで紹介した川崎重工業「noslisu(ノスリス)」は、普通自転車の基準を満たしています。では走るうえでの違いはあるかというと、警視庁のサイトには、普通自転車であれば例外的に歩道の通行が可能とあります。しかしそもそも自転車は「車道が原則歩道は例外」ですから、大きな違いにはならないでしょう。
それよりも多くの人が懸念するのは駐輪場ではないでしょうか。日本の駐輪場は多くが普通自転車前提で、1台ごとに輪止めやレールに固定する方式が一般的となっており、欧米のようなシンプルなパイプ型と比べると、駐輪できる車体がかなり限定されます。横並びを好む日本社会らしいとも言えますが、前が2輪のタイプは普通自転車であっても難しそうな感じがしています。
少し前のブログで紹介したフランス・パリの自転車環境整備「プラン・ヴェロ」には、物流を含めたカーゴバイクの環境整備も含まれていて、カーゴバイクの寸法を考慮した自転車レーンや駐輪場の整備のほか、物流拠点としてのマイクロハブも準備するそうです。自転車で賄える移動や物流は、なるべく自転車に任せることで、過度に自動車に依存した社会からの脱却を目指すという意志が伝わってきます。
昨年のブログでは、欧州の子供乗せ自転車はカーゴバイクに近い設計が多いことを書きました。日本で多く見かける、2輪の普通自転車の前後の高い位置に子供を乗せる方式より、安定性や安全性でははるかに上です。自動車は2輪車から大型トラックまで目的に応じていろいろな車種があるわけで、自転車にも普通自転車のほかに大型自転車のようなカテゴリーがあっても良いのではないでしょうか。
昔は大柄な自転車は動かすだけでひと苦労でしたが、今は電動アシストのおかげで、自転車タクシーのような車格であっても楽に動かせることも今回実感したことです。移動の多様性を謳うのであれば、運転免許なしで乗れる自転車の多様化にもっと目を向けるべきではないかと、今回のイベントに関わってあらためて感じました。
車両については、ヤマハの4輪電動自転車プロトタイプ、日本製と欧州製のカーゴバイク、欧州製自転車タクシーがありました。2種類のカーゴバイクは以前東京都世田谷区でのイベントで乗ったので、今回は自転車タクシーの運転と同乗、そして特別にヤマハのプロトタイプを試すことができました。すべて電動アシストがついており、ヤマハのプロトタイプはフル電動への切り替えも可能ということで、大柄な車体ながら楽に走らせることができました。
ところでこれらの自転車を見て、日本の公道は走れないのではないかと思った人がいるかもしれません。おそらくその方は、日本独自の規格である「普通自転車」を、公道を走れる自転車のことだと考えている可能性があります。警視庁のウェブサイトによれば、自転車は荷車や馬車などと同じ軽車両のひとつで、普通自転車とは車体の長さが190cm以内、幅が60cm以内、4輪以下であることなど内閣府令で定める基準に適合する自転車のことと書いてあります。
警視庁「自転車の交通ルール」ウェブサイトはこちら
つまり軽車両>自転車>普通自転車で、すべて公道の走行は可能です。カーゴバイクでも、今回用意された日本製「STREEK(ストリーク)」や、以前ブログで紹介した川崎重工業「noslisu(ノスリス)」は、普通自転車の基準を満たしています。では走るうえでの違いはあるかというと、警視庁のサイトには、普通自転車であれば例外的に歩道の通行が可能とあります。しかしそもそも自転車は「車道が原則歩道は例外」ですから、大きな違いにはならないでしょう。
それよりも多くの人が懸念するのは駐輪場ではないでしょうか。日本の駐輪場は多くが普通自転車前提で、1台ごとに輪止めやレールに固定する方式が一般的となっており、欧米のようなシンプルなパイプ型と比べると、駐輪できる車体がかなり限定されます。横並びを好む日本社会らしいとも言えますが、前が2輪のタイプは普通自転車であっても難しそうな感じがしています。
少し前のブログで紹介したフランス・パリの自転車環境整備「プラン・ヴェロ」には、物流を含めたカーゴバイクの環境整備も含まれていて、カーゴバイクの寸法を考慮した自転車レーンや駐輪場の整備のほか、物流拠点としてのマイクロハブも準備するそうです。自転車で賄える移動や物流は、なるべく自転車に任せることで、過度に自動車に依存した社会からの脱却を目指すという意志が伝わってきます。
昨年のブログでは、欧州の子供乗せ自転車はカーゴバイクに近い設計が多いことを書きました。日本で多く見かける、2輪の普通自転車の前後の高い位置に子供を乗せる方式より、安定性や安全性でははるかに上です。自動車は2輪車から大型トラックまで目的に応じていろいろな車種があるわけで、自転車にも普通自転車のほかに大型自転車のようなカテゴリーがあっても良いのではないでしょうか。
昔は大柄な自転車は動かすだけでひと苦労でしたが、今は電動アシストのおかげで、自転車タクシーのような車格であっても楽に動かせることも今回実感したことです。移動の多様性を謳うのであれば、運転免許なしで乗れる自転車の多様化にもっと目を向けるべきではないかと、今回のイベントに関わってあらためて感じました。