来週末の7月1日から、電動キックボードなどについて特定小型原動機付自転車(特定小型原付)という新しいルールが導入されます。それを前に、電動キックボードシェアリングサービス「LUUP」を運営する株式会社Luupの代表取締役社長、岡井大輝氏にインタビューする機会がありました。内容はニュースサイト「Seizo Trend」で前後編に分けて掲載してありますので、ご興味のある方はご覧いただければと思いますが、個人的にも感心するところの多い取材でした。
もっとも印象に残ったのは、電動キックボードへのこだわりはないという言葉でした。たしかに現時点でも、電動アシスト自転車を並行して用意していますが、将来は3輪あるいは4輪の電動マイクロモビリティを提供したいとのことで、2019年の東京モーターショーなどで、プロトタイプも公開しています。若者だけでなく高齢者も乗れることを目指しているそうです。地域についても、東京などの大都市だけでなく、地方や観光地などへも進めていきたいとしています。
昨年このブログで書いたことですが、特定小型原付は電動キックボードだけのカテゴリーではありません。先日取材を受けたメディアも特定小型原付=電動キックボードと誤解していましたが、改正道路交通法には「電動キックボード等」と書かれており、3輪や4輪でも寸法や性能が合致していれば特定小型原付になります。現に本田技研工業発スタートアップから生まれた「ストリーモ(Striemo)」は、今月初めに特定小型原付の型式認定を取得したと発表しました。
ストリーモ特定小型原付適合のニュースリリースはこちら
パリでは電動キックボードのシェアリングが危険とのことから、今年4月に住民投票が行われ、投票率は低かったものの圧倒的多数がシェアリング終了に賛成し、実行される見込みですが、仮に日本で同様の状況になったとしても、特定小型原付のカテゴリー自体は残り、逆に地方や観光地のモビリティとして脚光を浴びることになりそうですし、そこまで考えて今回のルールが制定されたと見ています。
ではなぜ電動キックボードを選んだのか。これに対する答えは、世界中で普及していること、そして場所を取らない乗り物であるということでした。たしかに電動キックボードは、ひとり乗りの移動体としては自転車よりもさらに小さく、最小クラスと言えます。これは狭い土地を有効活用することが大事な大都市でシェアリングを展開するときにとても有利です。そのために同社では、キックボードと同等サイズの自転車をわざわざ自社設計したほどです。
ただし車両を用意しただけでは、モビリティとしては完璧とは言えません。その点も岡井社長は理解していて、歩道と車道の間に位置する「中速帯」を提案していました。いまある環境では自転車レーンがそれにあたりますが、今後は自転車だけでなく特定小型原付も走ることになるわけで、これらの乗り物が走る場所を中速帯と呼んでいました。これからのルールに沿った考え方であると感じました。
電動キックボードだけにこだわるのではなく、人が移動しやすくするにはどうすればいいかを考え、そのために最適な車両やインフラなどを組み合わせたサービスを提供していきたいというLUUPのビジョンは、まさにモビリティ=移動可能性の本質を追求するものです。来週末のルール変更後、パーソナルモビリティのシーンがどのようになるかを含めて、動向を見守っていきたいと思っています。
もっとも印象に残ったのは、電動キックボードへのこだわりはないという言葉でした。たしかに現時点でも、電動アシスト自転車を並行して用意していますが、将来は3輪あるいは4輪の電動マイクロモビリティを提供したいとのことで、2019年の東京モーターショーなどで、プロトタイプも公開しています。若者だけでなく高齢者も乗れることを目指しているそうです。地域についても、東京などの大都市だけでなく、地方や観光地などへも進めていきたいとしています。
昨年このブログで書いたことですが、特定小型原付は電動キックボードだけのカテゴリーではありません。先日取材を受けたメディアも特定小型原付=電動キックボードと誤解していましたが、改正道路交通法には「電動キックボード等」と書かれており、3輪や4輪でも寸法や性能が合致していれば特定小型原付になります。現に本田技研工業発スタートアップから生まれた「ストリーモ(Striemo)」は、今月初めに特定小型原付の型式認定を取得したと発表しました。
ストリーモ特定小型原付適合のニュースリリースはこちら
パリでは電動キックボードのシェアリングが危険とのことから、今年4月に住民投票が行われ、投票率は低かったものの圧倒的多数がシェアリング終了に賛成し、実行される見込みですが、仮に日本で同様の状況になったとしても、特定小型原付のカテゴリー自体は残り、逆に地方や観光地のモビリティとして脚光を浴びることになりそうですし、そこまで考えて今回のルールが制定されたと見ています。
ではなぜ電動キックボードを選んだのか。これに対する答えは、世界中で普及していること、そして場所を取らない乗り物であるということでした。たしかに電動キックボードは、ひとり乗りの移動体としては自転車よりもさらに小さく、最小クラスと言えます。これは狭い土地を有効活用することが大事な大都市でシェアリングを展開するときにとても有利です。そのために同社では、キックボードと同等サイズの自転車をわざわざ自社設計したほどです。
ただし車両を用意しただけでは、モビリティとしては完璧とは言えません。その点も岡井社長は理解していて、歩道と車道の間に位置する「中速帯」を提案していました。いまある環境では自転車レーンがそれにあたりますが、今後は自転車だけでなく特定小型原付も走ることになるわけで、これらの乗り物が走る場所を中速帯と呼んでいました。これからのルールに沿った考え方であると感じました。
電動キックボードだけにこだわるのではなく、人が移動しやすくするにはどうすればいいかを考え、そのために最適な車両やインフラなどを組み合わせたサービスを提供していきたいというLUUPのビジョンは、まさにモビリティ=移動可能性の本質を追求するものです。来週末のルール変更後、パーソナルモビリティのシーンがどのようになるかを含めて、動向を見守っていきたいと思っています。