東京モーターショー改めジャパンモビリティーショーが、昨日から一般公開となりました。私は25・26日のプレスデーで、ひと足先に見てきました。自動車ニュースサイト「webCG」で、その様子をガイド風コラムにまとめたので、ご興味のある方はご覧になっていただければと思いますが、モビリティを名前に冠したとおり、出展者も展示物もこれまでになく多彩になっていました。
なかでも出展数が多いうえに、独創的なデザインやエンジニアリングで目を引いたのが、パーソナルモビリティや超小型モビリティなどの、小さな乗り物でした。とはいえここですべてを紹介することはできないので、あるカテゴリーに向けて自動車メーカーのエンジニアたちが開発した3台を紹介したいと思います。
その3台とは、スズキの4輪電動パーソナル/マルチユースモビリティ「SUZU-RIDE(スズライド)」「SUZU-CARGO(スズカーゴ)」、トヨタ自動車の3輪電動パーソナルモビリティ「LAND HOPPER(ランドホッパー)」、そして本田技研工業発スタートアップのストリーモが販売している立ち乗り3輪パーソナルモビリティ「Striemo(ストリーモ) S01JT」で、いずれも今年7月に施行された特定小型原付を見据えていることが共通しているのです。
ストリーモはすでに特定小型原付仕様を発売しているのに対し、スズキとトヨタはどちらもコンセプトカーで特定小型原付を想定した設計という違いはあります。ただしLAND HOPPERはボディサイズの発表があり、特定小型原付の枠内に収まっています。前にも書いたとおり、特定小型原付のカテゴリーが導入されたのは今年7月なので、その前から設計に入っていたと考えるのが自然でしょう。
つまりこのブログなどで主張してきたとおり、特定小型原付は電動キックボードのためのカテゴリーではないことが、日本を代表するモビリティの展示会で、大手メーカーや関連会社によって立証されたことになります。特定小型原付のルールが、日本のモビリティシーンでは異例と言えるほどスムーズに成立したのも、自動車メーカーがなんらかの形で関わっていたからではないかと想像しています。
ただし同じ特定小型原付でも、電動キックボードと今回紹介した車両たちでは、役目が異なると考えています。電動キックボードは、大都市で現役世代が駅から目的地までのラストマイルの移動手段として使うのに対し、今回ショーで披露された車両たちは、3輪や4輪になっていることでわかるとおり、地方の高齢者の運転免許返納後の移動手段が想定されます。だから自動車メーカーが相次いで提案してきたのでしょう。
これに限らず、会場に展示されたパーソナルモビリティを見て感じたのは、日本人の几帳面さやきめ細かさが製品に反映しやすいジャンルではないかということです。今後、高齢化に悩む国や地域が多くなることを考えれば、日本らしさを生かせるジャンルとして、産業としても強みになるのではないかと思っています。
だからこそインフラの整備を進めてほしいと思います。特定小型原付は、基本的に自転車と同じルールで走るので、自転車道や自転車レーンの整備が重要になります。そこに大手自動車メーカーが参入しようとしているわけですから、メーカー団体などが国に対して走行環境の整備を働きかけて行くことを希望します。運転免許返納後も安全快適な移動を提供しようという気持ちは歓迎できることなので、それをより安全快適にするためにも、インフラ整備の後押しをしてもらいたいものです。
なかでも出展数が多いうえに、独創的なデザインやエンジニアリングで目を引いたのが、パーソナルモビリティや超小型モビリティなどの、小さな乗り物でした。とはいえここですべてを紹介することはできないので、あるカテゴリーに向けて自動車メーカーのエンジニアたちが開発した3台を紹介したいと思います。
その3台とは、スズキの4輪電動パーソナル/マルチユースモビリティ「SUZU-RIDE(スズライド)」「SUZU-CARGO(スズカーゴ)」、トヨタ自動車の3輪電動パーソナルモビリティ「LAND HOPPER(ランドホッパー)」、そして本田技研工業発スタートアップのストリーモが販売している立ち乗り3輪パーソナルモビリティ「Striemo(ストリーモ) S01JT」で、いずれも今年7月に施行された特定小型原付を見据えていることが共通しているのです。
ストリーモはすでに特定小型原付仕様を発売しているのに対し、スズキとトヨタはどちらもコンセプトカーで特定小型原付を想定した設計という違いはあります。ただしLAND HOPPERはボディサイズの発表があり、特定小型原付の枠内に収まっています。前にも書いたとおり、特定小型原付のカテゴリーが導入されたのは今年7月なので、その前から設計に入っていたと考えるのが自然でしょう。
つまりこのブログなどで主張してきたとおり、特定小型原付は電動キックボードのためのカテゴリーではないことが、日本を代表するモビリティの展示会で、大手メーカーや関連会社によって立証されたことになります。特定小型原付のルールが、日本のモビリティシーンでは異例と言えるほどスムーズに成立したのも、自動車メーカーがなんらかの形で関わっていたからではないかと想像しています。
ただし同じ特定小型原付でも、電動キックボードと今回紹介した車両たちでは、役目が異なると考えています。電動キックボードは、大都市で現役世代が駅から目的地までのラストマイルの移動手段として使うのに対し、今回ショーで披露された車両たちは、3輪や4輪になっていることでわかるとおり、地方の高齢者の運転免許返納後の移動手段が想定されます。だから自動車メーカーが相次いで提案してきたのでしょう。
これに限らず、会場に展示されたパーソナルモビリティを見て感じたのは、日本人の几帳面さやきめ細かさが製品に反映しやすいジャンルではないかということです。今後、高齢化に悩む国や地域が多くなることを考えれば、日本らしさを生かせるジャンルとして、産業としても強みになるのではないかと思っています。
だからこそインフラの整備を進めてほしいと思います。特定小型原付は、基本的に自転車と同じルールで走るので、自転車道や自転車レーンの整備が重要になります。そこに大手自動車メーカーが参入しようとしているわけですから、メーカー団体などが国に対して走行環境の整備を働きかけて行くことを希望します。運転免許返納後も安全快適な移動を提供しようという気持ちは歓迎できることなので、それをより安全快適にするためにも、インフラ整備の後押しをしてもらいたいものです。