インバウンド急増によるオーバーツーリズム問題が、日本の各地で顕在化しています。そのひとつが京都で、今週、京都市交通局の市バスが混雑して市民が乗れないという問題が起きているとして、LRT導入の提言が京都商工会議所でありました。京都には交通局が運行していた市電が1970年代まで走っていたので、路面電車としてみれば復活を提言したということになります。

私も最近京都を訪れたとき、外国人の多さに驚きました。バスについても、路線によっては観光客が殺到し、スーツケースをそのまま持ち込んだりしているので、足の踏み場もないことがありました。私もまた来訪者なので驚きだけで済みますが、地域住民は困っているでしょう。昨年には「観光特急バス」が導入されましたが、土日祝日限定であることに加えて、情報があまり伝わっていないのか、利用者はあまり多くないようです。
LRTが議論に上がったのはやはり、芳賀・宇都宮LRTの成功が大きいと思います。他にも神戸市、岐阜市などで、LRT導入の議論が盛り上がっているからです。それに海外ではLRTを含めた路面電車が都市を走るのは一般的で、多くの外国人観光客はそれに慣れているし、バスよりも路線がわかりやすいなど、LRTのメリットはいくつかあります。現実に広島市や長崎市では、多くの外国人観光客が路面電車を使っています。

広島駅は以前ブログで紹介したように、新幹線の改札に面した自由通路の奥に路面電車乗り場があり、バスは停留場の下、地上に乗り場があって、棲み分けができています。長崎は新幹線の駅から停留場が少し離れており、高床式の単行車両が主役ではありますが、主な観光地の名前のついた停留場が多く、路線図を見ただけで電車で行こうという気になるでしょう。
今年長崎を訪れた際には、路面電車とバスの両方に乗りましたが、観光客で混雑していた電車に対し、バスは見たところ地域住民がメインでした。バスは電車に比べてきめ細かい路線が設定できるので、地域交通に向いていると実感しました。一方の路面電車は、広島電鉄の低床連接車は大型路線バスの約2倍となる150人前後が乗れます。まとまった利用者が一定の場所を目指す観光需要に向いています。
もちろん京都には既存の鉄軌道はありますが、金閣寺、銀閣寺、清水寺は駅や停留場から遠く、バスに頼る人が多くなっています。嵐山は3路線が乗り入れていますが、京都駅から直通で行けるのはJR西日本だけで、阪急電鉄と嵐電は2度の乗り換えが必要になるなど、ネットワークとして見ると不満を感じていました。
ゆえに以前からLRTの議論はありました。今もインターネットでその計画は見ることができますが、個人的には東大路通、北大路通、西大路通、九条通を巡る大周回コースをベースに、京都駅への乗り入れ、道幅が狭い東側は上下別線とするなどの対策を施したうえで導入すれば、鉄軌道のネットワークが一気に良くなると期待しています。

もうひとつ、京都市中心部はおおむね平地で、道路が碁盤の目のように走っています。これを活用して、裏通りの一部は自動車の通行を地域住民と緊急車両のみとし、歩行者および自転車など軽車両の専用道路にしてはどうかと思います。生活道路の安全性は高まるはずだし、シェアサイクルなどで移動する人が増えれば、道路渋滞が緩和されるかもしれません。
ここまで希望的な部分を書いてきましたが、京都の観光では懸念もあります。インバウンドは増えているのに対し、日本人観光客はそうではないことです。京都市が発表した昨年の観光総合調査の結果でも、外国人観光客数は過去最高を記録しましたが、日本人を含めた総数は過去最高ではありません。さらに日本人宿泊者数、修学旅行生数はいずれも、一昨年より減っているという数字もあります。

2024年京都観光総合調査の結果はこちら
こうした状況を見ると、当面は年間観光客数を現状レベルにキープし、その中で日本人にも外国人にも快適な場を提供すべく、モビリティなどのレベルを上げていくという対策が大事ではないでしょうか。その過程でLRTが必要になるかもしれませんが、モビリティは目的ではなく手段であり、これからも観光客が訪れたくなる土地であることが、すべての基本だと思っています。

私も最近京都を訪れたとき、外国人の多さに驚きました。バスについても、路線によっては観光客が殺到し、スーツケースをそのまま持ち込んだりしているので、足の踏み場もないことがありました。私もまた来訪者なので驚きだけで済みますが、地域住民は困っているでしょう。昨年には「観光特急バス」が導入されましたが、土日祝日限定であることに加えて、情報があまり伝わっていないのか、利用者はあまり多くないようです。
LRTが議論に上がったのはやはり、芳賀・宇都宮LRTの成功が大きいと思います。他にも神戸市、岐阜市などで、LRT導入の議論が盛り上がっているからです。それに海外ではLRTを含めた路面電車が都市を走るのは一般的で、多くの外国人観光客はそれに慣れているし、バスよりも路線がわかりやすいなど、LRTのメリットはいくつかあります。現実に広島市や長崎市では、多くの外国人観光客が路面電車を使っています。

広島駅は以前ブログで紹介したように、新幹線の改札に面した自由通路の奥に路面電車乗り場があり、バスは停留場の下、地上に乗り場があって、棲み分けができています。長崎は新幹線の駅から停留場が少し離れており、高床式の単行車両が主役ではありますが、主な観光地の名前のついた停留場が多く、路線図を見ただけで電車で行こうという気になるでしょう。
今年長崎を訪れた際には、路面電車とバスの両方に乗りましたが、観光客で混雑していた電車に対し、バスは見たところ地域住民がメインでした。バスは電車に比べてきめ細かい路線が設定できるので、地域交通に向いていると実感しました。一方の路面電車は、広島電鉄の低床連接車は大型路線バスの約2倍となる150人前後が乗れます。まとまった利用者が一定の場所を目指す観光需要に向いています。
もちろん京都には既存の鉄軌道はありますが、金閣寺、銀閣寺、清水寺は駅や停留場から遠く、バスに頼る人が多くなっています。嵐山は3路線が乗り入れていますが、京都駅から直通で行けるのはJR西日本だけで、阪急電鉄と嵐電は2度の乗り換えが必要になるなど、ネットワークとして見ると不満を感じていました。
ゆえに以前からLRTの議論はありました。今もインターネットでその計画は見ることができますが、個人的には東大路通、北大路通、西大路通、九条通を巡る大周回コースをベースに、京都駅への乗り入れ、道幅が狭い東側は上下別線とするなどの対策を施したうえで導入すれば、鉄軌道のネットワークが一気に良くなると期待しています。

もうひとつ、京都市中心部はおおむね平地で、道路が碁盤の目のように走っています。これを活用して、裏通りの一部は自動車の通行を地域住民と緊急車両のみとし、歩行者および自転車など軽車両の専用道路にしてはどうかと思います。生活道路の安全性は高まるはずだし、シェアサイクルなどで移動する人が増えれば、道路渋滞が緩和されるかもしれません。
ここまで希望的な部分を書いてきましたが、京都の観光では懸念もあります。インバウンドは増えているのに対し、日本人観光客はそうではないことです。京都市が発表した昨年の観光総合調査の結果でも、外国人観光客数は過去最高を記録しましたが、日本人を含めた総数は過去最高ではありません。さらに日本人宿泊者数、修学旅行生数はいずれも、一昨年より減っているという数字もあります。

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こうした状況を見ると、当面は年間観光客数を現状レベルにキープし、その中で日本人にも外国人にも快適な場を提供すべく、モビリティなどのレベルを上げていくという対策が大事ではないでしょうか。その過程でLRTが必要になるかもしれませんが、モビリティは目的ではなく手段であり、これからも観光客が訪れたくなる土地であることが、すべての基本だと思っています。
