最近日本国外で、日本独自の自動車の規格である軽自動車が話題になることが増えてきました。
きっかけは今年6月、欧州と北米に拠点を持つ自動車メーカー、ステランティスのジョン・エルカン会長の「欧州は日本の軽自動車のような安価な小型車が必要だ」という発言。その後欧州ではこのカテゴリーを「Eカー」と呼ぶようになりました。さらに今月は米国のトランプ大統領が、SNSで「米国内での小型車製造を承認した」と投稿しました。アジア歴訪中に日本と韓国で見かけた軽自動車やコンパクトカーを「とても小さくてキュート」と気に入ったことが背景にあるそうです。

これらのニュースを見て一部のメディアが、日本の軽自動車の国際進出の可能性を報じていましたが、私はそのようにはならないと思っています。
欧州委員会は今週、2035年までにガソリンエンジンを積んだ新車の販売を禁止するという計画を撤回しましたが、その際にEカーの具現化として、小型乗用車M1のサブカテゴリーであるM1Eを新設しています。 ところがその全長は4200mm以下で、軽自動車よりかなり長く、コンパクトカー(欧州ではBセグメント)とほぼ同じです。最初に紹介したステランティスで言えば、昨年日本でも発売されたフィアット「600e」がちょうど全長4200mmになります。

それ以外の要件としては、完全電動であること、27あるEU加盟国で組み立てられなければならないことがあります。その代わり、メーカーごとのCO2排出量算出の際のクレジットが、1台あたり1から1.3に増やされるとのことです。このカテゴリーが少なくとも10年間続けられることも明らかになっています。
欧州委員会が、自分たちのEV(電気自動車)シフトが間違いではなかったことを主張しつつ、思ったようにEVが売れずに苦労していたメーカーに助け船を出したような内容で、欧州委員会らしい対応だと感じましたが、カテゴリーが独立すれば国ごとに補助金を用意したりしやすくなるので、販売台数の増加に結びつくかもしれません。
トランプ大統領が推進しようとしている小型車政策も、米国内で製造することは明言しているし、EVに限定するかどうかは分かりませんが、一部のニュータウンなどで場内移動に使われているカートタイプの乗り物より本格的な車両を作るとなると、ボディサイズや出力など軽自動車とは異なる内容になりそうな気がしています。
自動車にはグローバルな車種とリージョナルな車種があります。軽自動車はリージョナルな自動車です。アジアなどでこれをベースとした車両が走ってはいますが、欧米は日本より早く自動車が普及した地域であり、軽自動車のような車両に興味を示したとしても、それはあくまで「ような」であって、地域に合った寸法や出力にするのは当然のことです。

私は軽自動車を所有したことはありません(二輪の軽自動車=軽二輪は数台あります)。理由は税金は安いものの、価格は高いものでは300万円近くするうえに、燃費も良いとは言えないからです。それでも地方に住んでいれば選んだかもしれませんが、公共交通に恵まれた東京で暮らしているし、近場は自転車や二輪車を使うので、マイカーは高速道路を使った片道100〜200kmぐらいの移動に活用しています。こういう用途には軽自動車は不向きだと判断しているのです。
安全性については、現在の新車については、小型乗用車と同じ衝突安全基準を満たしています。ただし前面衝突や後面衝突の試験では、衝突時の運動エネルギーは車両重量に比例していることも事実です。また学術分野では、軽自動車の交通事故について研究した論文がいくつかあります。ここでは神戸大学大学院医学研究科外科系講座災害・救急医学分野の大野雄康氏らによる研究結果(英語)を紹介しておきます。単一病院ですが20年以上にわたり5000人以上を調査したもので、信頼に足ると思っています。

このブログでは何度か軽自動車について触れていますが、昨今の海外のニュースを受けて、改めて日本国内で近場の移動や物流を賄う自動車であってほしいという思いを強くしました。二輪で言えば原動機付自転車に近い位置付けです。原付でも日本一周はできて、テレビ番組にもなっていますが、それは移動ではなく冒険でしょう。軽自動車も同じで、無理に背伸びせず、身近な移動のパートナーであり続けてほしいものです。
きっかけは今年6月、欧州と北米に拠点を持つ自動車メーカー、ステランティスのジョン・エルカン会長の「欧州は日本の軽自動車のような安価な小型車が必要だ」という発言。その後欧州ではこのカテゴリーを「Eカー」と呼ぶようになりました。さらに今月は米国のトランプ大統領が、SNSで「米国内での小型車製造を承認した」と投稿しました。アジア歴訪中に日本と韓国で見かけた軽自動車やコンパクトカーを「とても小さくてキュート」と気に入ったことが背景にあるそうです。

これらのニュースを見て一部のメディアが、日本の軽自動車の国際進出の可能性を報じていましたが、私はそのようにはならないと思っています。
欧州委員会は今週、2035年までにガソリンエンジンを積んだ新車の販売を禁止するという計画を撤回しましたが、その際にEカーの具現化として、小型乗用車M1のサブカテゴリーであるM1Eを新設しています。 ところがその全長は4200mm以下で、軽自動車よりかなり長く、コンパクトカー(欧州ではBセグメント)とほぼ同じです。最初に紹介したステランティスで言えば、昨年日本でも発売されたフィアット「600e」がちょうど全長4200mmになります。

それ以外の要件としては、完全電動であること、27あるEU加盟国で組み立てられなければならないことがあります。その代わり、メーカーごとのCO2排出量算出の際のクレジットが、1台あたり1から1.3に増やされるとのことです。このカテゴリーが少なくとも10年間続けられることも明らかになっています。
欧州委員会が、自分たちのEV(電気自動車)シフトが間違いではなかったことを主張しつつ、思ったようにEVが売れずに苦労していたメーカーに助け船を出したような内容で、欧州委員会らしい対応だと感じましたが、カテゴリーが独立すれば国ごとに補助金を用意したりしやすくなるので、販売台数の増加に結びつくかもしれません。
トランプ大統領が推進しようとしている小型車政策も、米国内で製造することは明言しているし、EVに限定するかどうかは分かりませんが、一部のニュータウンなどで場内移動に使われているカートタイプの乗り物より本格的な車両を作るとなると、ボディサイズや出力など軽自動車とは異なる内容になりそうな気がしています。
自動車にはグローバルな車種とリージョナルな車種があります。軽自動車はリージョナルな自動車です。アジアなどでこれをベースとした車両が走ってはいますが、欧米は日本より早く自動車が普及した地域であり、軽自動車のような車両に興味を示したとしても、それはあくまで「ような」であって、地域に合った寸法や出力にするのは当然のことです。

私は軽自動車を所有したことはありません(二輪の軽自動車=軽二輪は数台あります)。理由は税金は安いものの、価格は高いものでは300万円近くするうえに、燃費も良いとは言えないからです。それでも地方に住んでいれば選んだかもしれませんが、公共交通に恵まれた東京で暮らしているし、近場は自転車や二輪車を使うので、マイカーは高速道路を使った片道100〜200kmぐらいの移動に活用しています。こういう用途には軽自動車は不向きだと判断しているのです。
安全性については、現在の新車については、小型乗用車と同じ衝突安全基準を満たしています。ただし前面衝突や後面衝突の試験では、衝突時の運動エネルギーは車両重量に比例していることも事実です。また学術分野では、軽自動車の交通事故について研究した論文がいくつかあります。ここでは神戸大学大学院医学研究科外科系講座災害・救急医学分野の大野雄康氏らによる研究結果(英語)を紹介しておきます。単一病院ですが20年以上にわたり5000人以上を調査したもので、信頼に足ると思っています。

このブログでは何度か軽自動車について触れていますが、昨今の海外のニュースを受けて、改めて日本国内で近場の移動や物流を賄う自動車であってほしいという思いを強くしました。二輪で言えば原動機付自転車に近い位置付けです。原付でも日本一周はできて、テレビ番組にもなっていますが、それは移動ではなく冒険でしょう。軽自動車も同じで、無理に背伸びせず、身近な移動のパートナーであり続けてほしいものです。
