1年前のブログで、NEXCO中日本(中日本高速道路)における大規模なETC障害を取り上げ、合わせて海外の高速道路料金の自動収受システムを紹介しました。その後はETC関連の大きなトラブルはないようですが、一方でETC専用の料金所が増えていることに気づいているドライバーやライダーもいることでしょう。

IMG_2965

このテーマについて今週月曜日、SBSラジオの朝の番組「IPPO」に出演したので、久しぶりにETC関連の話題を取り上げます。なお番組は中部地方(静岡・愛知・岐阜・三重県)の方はradikoのタイムフリーで7日間無料、それ以降あるいはそれ以外の地域の方は有料プラン契約により聞くことができるので、気になる人はradikoにアクセスしてみてください。

番組ではメインテーマであるETC専用料金所のほかにも、ETCに関連したいくつかの話題が出ました。そのひとつが「2030年問題」です。初めて聞いた方もいるかもしれませんが、2030年頃にセキュリティ規格が新しくなり、現在使用しているETC車載器のうち、旧規格対応のものが使えなくなるというものです。



見分け方は簡単で、ETC車載機の取り扱い説明書、セットアップ申込書、本体などに記載されている19桁の「車載器管理番号」で確認します。管理番号の1桁目が「1」の場合は新セキュリティ規格対応、「0」の場合は非対応になります。

IMG_2950

個人的にはこれから登場する2030年問題対応の車載器が、これまでと同じ方式になるのかが気になっています。1年前のブログで紹介したように、日本のように車載機が大きく高価で、しかもカードを差し込む方式というのは世界的には異例で、小さな端末のみだったりシールだったりするなど、もっと簡単な仕組みになっている国がほとんどだからです。

その中で最近動きがあるのはフランスで、ナンバープレートをカメラで読み取り、自動的に料金を請求する方式への切り替えを始めていて、料金所のゲート廃止を進めているそうです。Google マップのストリートビューでは、たしかに取り壊された料金所の写真を見ることができます。奥に見える白いゲート型の建造物がカメラになっているようです。停止はもちろん減速も不要、料金は後払いで、支払い方法は数種類用意されているとのことです。

スクリーンショット 2026-05-16 8.47.36
Carte-flux-libre-1224-EN
SANEF(フランス北部東部高速道路会社)のオフィシャルサイトはこちら

公共交通では交通系ICカードに加えて、クレジットカードのタッチ決済で利用できるところも増えてきました。買い物では多くの人が、PayPayなどのコード決済を活用しているでしょう。この10年で、私たちの身のまわりの支払いのシーンは大きく変わりました。ETCはそんな時代の流れから、取り残されているように見えます。

信頼性が高いかというとそうでもなく、何度か通信トラブルで通過できないことがありました。しかも車載機、カード、セットアップと多くの部門が関わる現状は、癒着につながっていそうな印象も受けます。我が国はこういったしがらみを断ち切れない国であり、そもそも変化を拒む人々が多いので、変革への期待はあまりできませんが、2030年になっても現行のシステムを使い続けるのは、世界的には恥ずかしいことではないかと思いつつあります。